アナログクオーツとは?
アナログクオーツ時計のムーブメント(すなわち、エンジン)は、電池で動きます。コアとなる水晶振動子は時間の基準となるもので、電子回路(集積回路)を介して電気信号を生成します。ICからの信号は、時計の針を動かすステッピングモーターによって機械エネルギーに変換されます。
アナログクオーツムーブメントには多くの長所があるため、今日販売されている時計は大半がアナログクオーツです。アナログクオーツムーブメントの長所には、電池の寿命の長さや、カレンダー、クロノグラフ、タイマー、アラームなどの機能を追加できること、信頼性の高さ、良好な温度特性(クオーツの振動速度は温度の影響を受けにくいため)、手頃な価格などが挙げられます。一方、機械式ムーブメントは生産に費用も時間もかかりますが、職人の技術や、芸術性の高さや、美しさが評価されています。機械式時計は、家宝として何世代にもわたって受け継がれているものがあります。
MIYOTAのアナログクオーツムーブメント
MIYOTAのクオーツムーブメントには、他社製品とは異なる点がいくつかあります。MIYOTAでは品質の高さを維持するため、ほぼ全ての部品を国内の自社関連工場で生産しています。またムーブメントは、電力消費を低く抑えるように設計されています。節電機能機構(PSRM)は、りゅうずを引くことで電池消費を3分の1に節約できます。また、負荷補償装置(OLCD)の機能により、電池消費を最小限に抑えることができます。さらに、MIYOTAのクオーツムーブメントには、ショックディテクションが搭載されており、時計が衝撃を受けると、時刻ズレを防ぐための機能が働きます。
MIYOTAのアナログクオーツムーブメントの歴史
MIYOTAは1980年に誕生し、2020年に40周年を迎えます。1981年、MIYOTAは世界標準のムーブメントとなるキャリバー(Cal.)2035を開発しました。1991年にMIYOTAは、Cal.2035シリーズの累計生産数が17億個達成したことでギネス世界記録に認定されました。MIYOTAは、市場のトレンドをいち早く察知し、新たなトレンドを生み出す取り組みを行っています。1989年には、マルチファンクションムーブメントのCal. 6Pシリーズを開発。
1992年には、クロノグラフCal. 0Sシリーズを開発しました。2000年代に入り、MIYOTAは新たなトレンドを生み出すため懸命に取り組んでいます。その中には、薄型腕時計ブームを先導し、次世代のムーブメントを開発する取り組みも含まれています。
- 1980
- MIYOTAの誕生
- 1981
-
- Cal.2035を開発
- 1986
- 腕時計の生産で世界第1位に
- 1989
- 1992
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- Cal.0Sシリーズの登場で、クロノグラフ腕時計が人気となる
- 1999
-
- Cal.2035シリーズ
累計生産数量17億個を記録(ギネス記録認定)
- 2001
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- Cal.GL/GMシリーズ薄型ムーブメント登場
- 2005
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- Cal.Super 2035登場
Cal.2035シリーズの累計生産数量が36億個を記録
MIYOTAのアナログクオーツムーブメントの製造
MIYOTAのアナログクオーツムーブメントは、長野県佐久市にある佐久工場で製造されています。
佐久工場は2016年10月3日に竣工し、最先端の自動化技術により、ムーブメントとムーブメントの部品、完成品の時計を製作しています。佐久工場は省エネルギーに重きを置き、環境に配慮した工場となっています。効率的な冷暖房を行なっているだけでなく、LED蛍光灯の使用も省エネルギーに寄与しています。敷地内には111種、26,000本の草木が植栽されています。また、工場内に時計学校を設立し、技術の向上を目指すとともに、社員が全ての製品をプロとして製作できるよう学んでいます。
1ムーブメント自動組み立てライン
高精度&高速度
歯車組込検査・外観検査・給油検査など様々な検査に活用
Cal.2000 シリーズの自動組立ラインの能力
- タクトタイム:1個/1秒
- 生産能力:84,000/日/ライン
- オペレーター:2人/ライン

自動組み立てライン

消費電流測定

輪列組み込み工程

パーツフィーダー

外観のチェック

トレー詰
2コイルについて
- コイル線材
髪毛の1/4の細さ (Φ18.5~22ミクロン)
- モーター回転数:
30,000~42,000回転/分(秒速5m)
コイルはローターを回転させる磁力を生み出す

コイルの製造
3回路ブロック(IC+基板)について
佐久工場にはアナログクオーツムーブメントに必要な回路を組み立てる自動組立ラインもあります。
時間を表示(駆動)するための電気信号を作っている部品です。

アナログクオーツ ラインナップ


スタンダード
Cal.2035ムーブメントを中心に、2針モデルと3針モデル、デイト、デイデイト、そのほかにもさまざまなサイズのモデルがあります。
SmallSecondはサブダイアルに置かれた秒針のこと。クラシックな見た目で、時計愛好家に好まれる意匠の一つ。10年電池モデルは、1つの時計を永く使用できます。


薄型
クリーンでシンプルなデザインの腕時計におすすめ。厚さは1.9mmから。
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小型
女性に人気があるアクセサリータイプの時計に適した小型のムーブメント。2針および3針ラインナップがあります。直径1cmを切るタイプもあります。
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マルチファンクション
時間表示のほか、月表示、曜日、日付、24時間表示などの時計が可能です。ムーンフェイズは29.5日周期で月の満ち欠けを表示します。デュアルタイムは、異なる2つの時間を同時に表示します。
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クロノグラフ
クロノグラフは時間を測定することができます。(ストップウォッチ付きの腕時計です。)MIYOTAのクロノグラフムーブメントは、クリックフィーリング、タキメーター、クイックリセットの機能を備えています。3つのサイズ展開があります。
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小秒針クロノグラフ
小針がクロノグラフ秒針となっています。Cal.JSシリーズは、クロノグラフのエントリーモデルとしてラインナップされています。
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