
BARRELS COMPLETE
50年前の機械が、
現役で活躍する理由。

機械式時計の動力源であるぜんまいの格納を行うのが「香箱車」です。
ぜんまいの巻き上げと解放を繰り返すため、
高い耐久性が求められる部品でもあります。

MIYOTAでは、1台のぜんまい加工機で、
ぜんまいをぐるぐると巻きつける工程と溶接、
切断までを一貫して行なっています。
約50年前に設計された機械ですが、
そこには先人たちの知恵と技術が詰まっています。

常にオーバーホールを行うことで良好な生産体制を整え、
変えていくべきところは進化させ、
変わらないものは受け継いでいく。
それが時計づくりの醍醐味でもあり、
高い品質を維持している理由です。

良質なぜんまい特性を得るためには、ぜんまいの厚みと熱処理温度が
重要になります。熱処理工程では、炉内の場所によって温度分布に
差が出ないようにヒーター配列を最適化し、
均一に熱処理ができるようにするなどの工夫を施しています。
先人たちの知恵と技術、そして配慮。
それを継承し進化させていくことが、
時計の繊細な部品づくりにつながっています。
