50THANNIVERSARYOFMIYOTACAL.82 SERIES 50THANNIVERSARYOFMIYOTACAL.82 SERIES

50TH
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長く愛され続ける
機械式ムーブメントの
スタンダード

一人でも多くの人に、
機械式時計の価値や楽しさを知ってほしい。
その思いを胸に、「MIYOTA Cal.82 Series」は、
1975年の誕生以来、半世紀に渡って
さまざまな機械式時計に採用されてきました。
壊れにくく、使いやすい、
世界中の時計メーカーやブランドを魅了する
機械式ムーブメントのスタンダードとして
これからも新しい挑戦を続けていきます。

EPISODE 1

機械式時計に
新たな息を吹き込む。

1970年代。高精度で低価格のクオーツ時計の台頭により、機械式時計の市場は活力を失い、多くの時計メーカーがクオーツ時計へとシフトしていきました。しかし、機械式時計に思い入れのあるムーブメント設計者たちは、精度安定性や外装デザインの自由度、操作仕様などに改良を重ねるとともに、各工場と連携を取りながら部品や構造を最適化し、さらに使いやすいムーブメントを目指して開発を続けました。こうして、機械式時計市場に新しい息を吹き込むべく、1975年にCal.82 Seriesの機械式ムーブメントが生まれました。
ムーブメントの外販事業では当初、回転錘に各取引先の時計メーカーのロゴを刻印して販売していましたが、徐々に機械式時計の需要が増加していきました。そこで、統一ブランドとしてMIYOTAのロゴを刻印。誰でも使うことのできる機械式ムーブメントのスタンダードとして、1986年に「MIYOTA Cal.8205」が誕生しました。

EPISODE 1

EPISODE 2

時代を超えて
ロングセラーで
あり続ける理由。

機械式時計をより多くの人に長く楽しんでもらいたい。その思いからMIYOTA Cal.8205では、歯車を同位置に集中させないことで薄さや強さを追求できる、間接中3針の構造を採用。振動数も部品の摩耗を抑えることができるロービートを採用することで、耐久性が高く、使いやすい機械式ムーブメントを実現しています。
また部品や金型はもちろん、高精度・極小径・特殊形状の要求に応えるために、その部品をつくる治工具類までも自社で開発・設計・製造。自分たちの手で細部まで徹底してこだわり抜くことで、良質な機械式ムーブメントをつくる。そして、自動組立により高品質を維持したまま安定供給する。それが、MIYOTA Cal.82 Seriesが今もなお世界中の時計メーカーやブランドに愛され、半世紀にわたってロングセラーであり続けている理由です。

EPISODE 2
間接中三針機構

EPISODE 3

MIYOTAにしか
できない
品質へのこだわり。

機械式時計は、クオーツ時計とは異なる工芸品的な価値が見直され、時を知るための道具から、時を楽しむ相棒として人気が再燃していきます。それにともない、機械式ムーブメントに求められる価値や機能も変化していきました。MIYOTA Cal.82 Seriesも、回転錘の素材をタングステンにすることで比重を重くし回転効率を向上させたほか、心臓部であるてんぷ部分にあらゆる衝撃から保護するパラショック(耐振装置)を採用。また、MIYOTA Cal.82 Seriesすべての中3針ムーブメントで秒針のスペックを向上させるなど改良を重ねてきました。部品製造から組立までを自社で一貫して行うMIYOTAのものづくりの思想が、時代に合わせた機能の改善や徹底した品質管理を可能にしています。

MIYOTA Cal.82 Seriesのこだわり

  • てんぷ
    てんぷ

    同じ品質のてんぷをひとつでも多く生産する。そのために、徹底した品質管理のもと、厳しい訓練を重ねた職人が責任を持って高精度かつ高品質に仕上げています。

  • 回転錘
    回転錘

    自動巻き機械式ムーブメントにおいて、外観の特長ともなる部品です。精度が求められる溶接工程は、自社製の溶接機により全自動化を達成。美しい外観品質と高効率の巻き上げ性能のバランス、そしてなめらかな動きを生み出しています。

  • 指針軸
    指針軸

    時計の針を支える軸である指針軸。MIYOTAの2針モデルでは、見た目の美しさを考慮して、秒かなの通る分針の先端に穴が貫通しない加工を実施。ディテールにこだわりを追求しています。

  • 地板
    地板

    MIYOTA Cal.82 MIYOTA Cal.82 Seriesの地板をつくるのに必要な工程は50以上。ムーブメントの土台となる地板には高い加工精度が必要です。そのため、地板を製造する機械には多くの加工技術ノウハウが蓄積されています。

EPISODE 4

可能性を広げる
多彩な
バリエーション。

MIYOTA Cal.82 Seriesは、時代のニーズに合わせてさまざまなバリエーションを展開しています。文字板の小窓から機械式ムーブメント独特の動きを“魅せる”ことができるオープンハートモデル向けの「MIYOTA Cal.82S Line」、精緻で複雑で美しい機構を感じられるスケルトンモデル向けの「MIYOTA Cal.8N Line」、最大持続時間60時間を実現したロングパワーリザーブの「MIYOTA Cal.8315」など、デザインと機能の両面から機械式時計のさらなる可能性を追求しています。

EPISODE 5

EPISODE 5

終わらない挑戦。
尽きない情熱。

なぜ人は機械式時計に惹きつけられるのでしょう。時計に単なる正確さだけを求めるのであれば、クオーツ時計でもよいはずです。しかし、時を刻む音や、眺めているだけで心が豊かになる複雑で精緻な機構の動きなど、機械式時計でしか味わえない時の楽しみ方があります。

MIYOTA Cal.82 Seriesは、メンテナンスしやすく使いやすい機械式ムーブメントとして、CNC旋盤や自動組立ラインの導入により手の届きやすい価格帯で提供するとともに、お客様の声に耳を澄まし、改善と機能追加を絶えず繰り返すことで、機械式ムーブメントのスタンダードというポジションを確立してきました。

これからも世界中の時計メーカーやブランドの想像力を刺激し、一人でも多くの人が機械式時計を楽しめるように、新たな挑戦を通して良質な機械式ムーブメントをつくり続けていきます。